ファンダメンタルズ分析とはFXで稼ぐために必要な分析方法の1つ?

ファンダメンタルズ分析とはFXで稼ぐために必要な分析方法の1つ?

 

為替相場の未来予想方法には、
大きく分けて2種類あります。

「過去のチャートの値動きから分析するテクニカル分析」各国のGDPや貿易収支、政策金利などの動向から分析するファンダメンタルズ分析」。

FXの値動きを決める要因は複雑で多岐にわたっているため、よりシンプルさを追求し、テクニカル分析だけでトレードを行っている人は多いです。

実際、マクロの経済指標というものは、大抵の場合、既にチャートに織り込み済みになっている場合が多く、

GDPや政策金利等の動向を発表前に、正確に予測することは個人投資家には不可能とも言えるので、個人投資家の場合、FXはテクニカル分析メインで行うべき、と言う人は多いです。

ただし、為替の値動きが決定される根本的な原因は、やはりGDPや貿易収支や政策金利といったマクロの経済指標です。

ファンダメンタルズ分析を1から100まで
全て知り尽くす必要はありませんが。

その時々の相場のテーマ(現在の為替相場において多くの投資家が注目している材料)がなんであるかは、最低限頭に入れておいたほうが、当然、トレードの勝率は高くなります。

為替相場のテーマや材料は、為替相場を動かす要因は日々変化するでも述べたとおり、本当に多くの要因が存在し、しかもその時々(時代)によって、大きく変化します。

例えば、1980年ごろ、日米の貿易摩擦(日本の対米貿易黒字)が大きな話題になっていました。

米国側からすれば対日貿易赤字なわけで、それを問題視した米国がいろいろと策を講じるだろうから、今後必ず円安が進むだろう、と言われて結果、実際に円安が進みました。

また、2005年ごろから2007年ごろまでは低金利の円を売って高金利の外貨を買い、スワップ金利を得る、という円キャリートレードと呼ばれるものが大流行していたこともあって、

当時は、アメリカFRB(連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)の発表する政策金利が為替相場の大きなテーマでした。

各国の中央銀行が政策金利を決定する要因となる消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)のようなインフレ系の経済指標発表時には、今からは想像もできないくらい相場が敏感に反応したものです。

また、2008年以降、リーマンショックなどで生じた米国の経済不安から「ドル安」がテーマだった時は、米国の経済指標に世界中の注目が集まっていました。

そのため、FXトレーダーにとって、今も最も注目すべき経済指標であり、月に1度の一大イベントでもある雇用統計の発表時は、今以上に非常に賑やかでした。

また年4回発表されるアメリカのGDP(国内総生産)、またその先行指数と言われている鉱工業生産指数、

さらにサブプライムローンの震源地である米国の不動産関連の指標(住宅着工件数、新規住宅販売件数、中古住宅販売件数)などにも大きな注目が集まっていました。

面白いのは、米国の経済不安からドル安がテーマだった時は、米国の経済指標の悪化は「ドル売りユーロ買い」に繋がっていたのに対し、

その後に生じたユーロ危機で「ユーロ安」がテーマになっていた時期は、米国の経済指標の悪化は「米国経済に依存するユーロにとって大きなマイナス」との解釈から「ドル買いユーロ売り」に繋がっていた点です。

米国の景気悪化が「米国以上に欧州にとってマイナスである」として、為替相場はそのように動いたわけです。

ちなみに日本の金利政策や経済指標は、
世界からあまり注目を浴びることはありません。

円は「逃避通貨」として、ドルやユーロが売られる展開(つまり世界的な不況)になると、買われる傾向にあり、また逆になると売られるという単純明快な通貨です。

何故そうなのか?というのは、いろいろ理由をあげることはできますが、円は安全通貨であると昔から続いている世界中の投資家が抱くイメージによるところが大きいです。

ファンダメンタルズ分析とは、いわばマクロ経済を理解することであり、マクロ経済学は、現代の世界で誰一人として真に理解している人はいないと言われるほど、難解な学問です。

だから、多くの人が「皆が右を向いているから私も右を向こう」といった発想のもとに投資や投機を行うため、日本の円のようにあまり説得力のない理由で買われたり売られたりする通貨もあります。

そのため、FXでファンダメンタルズ分析メインでトレードをしていると、時として相場のコンセンサスとは全くの逆の方向を向いてしまうことが少なくありません。

FXはテクニカル分析メインのほうが良い、
というのはそういった理由があるわけです。

が、繰り返しますが、いくらファンダメンタルズ分析が難解だからといって、全くやらなくてよい、ということではありません。

深く理解すればするほど、相場予測の精度は上がりますし、特に長期的な視野で言うと、必ず相場はファンダメンタルズに従うことになるからです。

ただ、FXは「他の投資家と同じ方向を向く」こと、つまり市場のコンセンサスに従うことが非常に大切です。

皆と同じ方向を向くことができて初めてトレンドに乗ることができるからです。

ファッションなど、流行りや廃りに流されやすい性格の人間は、ともすれば「軽い性格」として見られることがありますが、ことFXに関していえば、逆に流行りや廃りに敏感でないとなかなか勝ち残ることはできません。

チャート分析をメインにトレードする場合でも、必ず「現在何が相場のテーマなのか(流行しているのか)」については、頭の片隅にでも必ずとどめておくようにしたいものです。

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