マーチンゲールの手法は、バイナリーオプションにおいてよく利用されている方を目にします。
元々はカジノのギャンブルなどでも使用されていたりしたので、ギャンブルに詳しい方も知っているかもしれません。
マーチンといえば、勝率を上げることが出来るが危険だという意見もあります。
なぜ危険なのか深く理解していないと、せっかく高い勝率のインジケーターでも、思いもよらない結果になってしまいます。
バイナリーオプションを始めたばかりの人は、その本質を理解せずにマーチンを使用していることがよくあります。
当サイトでも多くお問い合わせをいただく質問にマーチンゲールがありましたので、今回の記事ではマーチンゲールについて詳しく紹介させていただきたいと思います。
マーチンゲール手法とは何?
知らない人のためにマーチンゲールについても説明させていただきます。
簡単に言うとマーチンゲール(マーチン)とは、勝負に負けた際に、次の掛け金を最初の掛け金の2倍にし、そこでも負ければ更に前の掛け金を倍にしていくという手法です。
勝ち続けるまで掛け金を倍にしていけば、最後に一度勝てばそれまでの負けも取り返すことが出来るという考え方です。
例えば、10,000円の掛け金で1回目のエントリーをし、負けてしまったので2回目のエントリーでは2万円を掛けます。
2回目で勝つことが出来れば、ペイアウトが1.88倍として37,600円の利益が出るので、結果的に+7,600円手元に残っています。
もしも2回目で負けてしまったとすれば、3回目には40,000円の掛け金にします。
3回目で勝つことが出来れば、75,200円のペイアウトになるので、手元には+5,200円が残ります。
その前2回が負けているのに、最後で勝つことが出来れば元を取り返し、なおかつ利益も生むことが出来るというのがこのマーチンゲールという手法です。
しかしながら、もし4連続で負けてしまい、5回目くらいのエントリーになると、そこからは少しずつマイナスにはなってしまいます。
表にまとめると以下のような結果になっていきます。
エントリー回数 | 掛け金 | ペイアウト | トータル投資額 | 買った場合の最終利益 |
1回目 | 10,000円 | 18,800円 | 10,000円 | 8,800円 |
2回目 (マーチン1回目) |
20,000円 | 37,600円 | 30,000円 | 7,600円 |
3回目 (マーチン2回目) |
40,000円 | 75,200円 | 70,000円 | 5,200円 |
4回目 (マーチン3回目) |
80,000円 | 150,400円 | 150,000円 | 400円 |
5回目 (マーチン4回目) |
160,000円 | 300,800円 | 310,000円 | ー9,200円 |
勝つことが出来たら、その次のエントリーは10,000円に戻し、同じようにマーチンを繰り返していきます。
4回連続で負けたりしなければ、資金がマイナスにならないなんてすごいと思いますよね。
マーチンなしで50%以上の手法があったとしても、その勝率はどの手法でも大きくアップさせることができます。
マーチンゲール手法はバイナリーオプションで有効なのか?
ではマーチンゲールはバイナリーオプションでも有効に使えるのか?という疑問が沸きます。
結論から言ってしまうと、危険性はかなり高いです。
前の説明では、負けても資金を積んでいけば4回連続で負けない限りは、利益を得ることが出来るということで勝率をかなり上げることが出来そうでした。
ですが、バイナリーオプションでマーチンゲールを使用する場合、デメリットもあります。
まず、マーチンで負けた時の損失の大きさです。
連続で負けることが無ければ、コンスタントに資金を増やしていけるマーチンエントリーですが、もしも連続で負けてしまえば、細かく利益を出していた分が吹き飛んでしまうほど損失が出てしまいます。
先ほどの説明で、4回目までに勝てれば損失がなく利益が多少出ていましたが、4回連続で負けた場合、最初の掛け金が「10,000円」でも、損失は「150,000円」まで膨れ上がります。
先ほどの表の「トータル投資額」がその時に負けた時の損益と同じになります。
なかなかここまで損失が大きくなるという事をバイナリーオプションを始めたばかりの方は知らずに、勝率だけみてしまうため大きな損をしてしまったりする方が多いようです。
例えばマーチン込みで90%の勝率のインジケーターがあったとします。
1万円でのエントリーでマーチンした場合、一度の利益は最大で8,800円です。
10回連続で勝てたとして、利益は10万円にもなりませんが、4回連続で負けた場合の損失は-150,000円です。
3回連続でも-70,000円とかなり大きいですね。
そのようにみると、90%という勝率も実は高くはないのです。
また、バイナリーオプションでは、一度の掛け金に上限があるため、ずっとマーチンを続けるという事ができません。
ハイローオーストラリアでは、一度のエントリーで20万円の上限金額で、一度の確定まで500万円が上限です。
一度に20万円までということは、何かのサインインジケーターを使用した場合など、エントリータイミングの時には連続でエントリーしなければ、それ以上の掛け金にすることは難しいという事です。
もし500万円まで一度にエントリーが出来ても、そんなに資金を投資するというようなリスキーなことは普通できません。
連続エントリーする際に手元が狂って失敗してしまう可能性もありますし、勝率は高くてもデメリットをみてみるとかなりマーチンが危険ということがわかります。
もちろん場合によっては、マーチンを使用することが良い判断になるというケースもあります。
そのため絶対に使用してはいけないという事ではないのですが、最低限このようなデメリットは知った上でマーチンを使用するようにしましょう。
マーチンゲール手法を使用する際の資金管理について
マーチンの手法では、通常より多くの資金が必要になります。
投資する資金は、余剰資金を使うのがオススメです。
余剰資金以上の金額がかかってしまうとわかれば、無理に投資はしないようにしましょう。
資産の10%など、負けても仕方ないと思える金額にしておくというルールは自分の中で厳しく守る必要があります。
マーチン回数も2回や3回までと決めて、それ以上深追いしないようなメンタルコントロールも心がけるべきです。
4回、5回と回数を増やしてしまうと、負け続けた時に一度で投資資金をすべて失うような金額になる場合もあります。
メンタルコントロールがうまく出来ていないと、負け続けたことに焦ってしまい、どんどん倍額を掛けていって、最後は資金が尽きるというようなケースは珍しいことではありません。
まとめ
勝率の高いインジケーターは数多く存在していますが、その中でもズバ抜けて勝率が高いインジケーターはマーチン込みの場合が多いです。
勝率が90%以上のインジケーターでも、10回に1回負けてしまえば、損失のほうが上回ってしまう事はざらにあります。
2回以上負けてしまえば、その損失は更に大きくなりますし、3連続、4連続で負けてしまう事は珍しいことではありません。
僕個人の考えでは、マーチンは使用しないほうが良いと思っています。
使用をするとしても勝率は過去のデータも含め最低95%以上なければ難しいと思います。
バイナリーオプションでマーチンを使いたいという方は、投資金額が最終的にどうなるか、具体的にどのぐらい負けた時の損失は大きいのかなども含め考えて使いましょう。
この記事を読んでいただいた方は、勝率の高い有料インジケーターなどに騙されて、無駄に資金を失わないようにしていただけると嬉しいです。