- トレーダー心理
- 大衆心理
- 相場心理
こういった言葉をよく聞きませんか?
持論ですが、トレードには大きく分けて2種類のトレードスタイルがあると思います。
そのうちの1つが「心理トレード」。
これはバカにできない非常に重要な考え方であり、大きく稼ぐには必須の技術でしょう。
そして、そんな心理トレードについてもっと知りたい!というお声を頂戴することも多かったので、
今回有料コミュニティ「トライアンフβ」のグループで上がった質問を元に、少しだけ相場心理・大衆心理をどのように考えてトレードするのかをお話ししようかと思います。
※最後にファンダメンタルズ分析を実際にどうトレードに活かすのか?というお話もしていますので是非最後までご覧ください(^ ^)
相場心理(大衆心理)の意味とは?
よく大衆心理、相場心理という言葉を投資の世界でも耳にしますが、この言葉の意味を簡単に言うと、周りに流されて多くの考え方と同じ考え方をしていることです。
合理的に物事を考えられるのが人間ですが、その反面無意識のうちに周りに流されるという事もしばしばありますよね。
日本人は特に多くの意見に流されやすいともいわれますが、世界中の投資家をみてもその集団心理(大衆心理)というものは相場において常に働いています。
大衆心理が必ずしも良くないということはないのですが、FXでもバイナリーでも大衆心理と同じ考えでは勝てないと言われています。
トレーダーのうちほとんどは負けているという統計からも、多くのトレーダーの心理状態と同じでは勝てないということは想像に難くないと思います。
この集団心理(大衆心理)を逆手に取ってトレードを行うのが、勝ち続けられるトレーダーなのです。
「統計学トレード」と「心理トレード」
「統計学トレード」とは、トレーダーの心理をみるのではなく、過去のデータから周期や形を読み取り、ロジック・手法を作り統計学的に(確率論)で勝ちにいくという考え方です。
投資においてバックテストは非常に重要視されていますが、これは過去の結果が投資において欠かせないものだからです。
一日や一週間でみて勝率が80%のロジックがあったとしても、過去1年バックテストを取ってみると勝率が50%未満になってしまうという事はザラにあります。
逆に一日負け通していたロジックが、3年のバックテストで60%以上の勝率になっているという事もあります。
「3年のバックテストで50%以下のロジック」と「3年のバックテストで60%以上のロジック」では明らかに後者のロジックを試してみる価値がありますよね?
このように長期的なデータを元にトレードしていくという、いわばデータ分析型のトレード方法です。
長期的な目線を持つという事は、統計学だけではなく投資全般において大切で、一時的な結果や感情に振り回されないという強みがあります。
一方で「心理トレード」とは、統計学のようにチャートの形やサイクルをそのまま見るのではなく、世界中のトレーダーの考えを読むトレード方法です。
簡単に言うと、「今その場でポジションを持っている人たちはどのような気持ちなのか?」をあらゆる角度から考えるということですね。
統計学トレードはある程度時間と労力が必要ですが、形さえ認識してしまったら後は探すだけなのでそこまで頭を使いません。
一方で心理トレードは形というよりはその場その場での考察力がすべてなので毎回頭使います。(まあ決まった見方ができればある程度は楽でしょうが)
ただ個人的にはフルベットできるのはこっちかなと思います。
理由は後ほど具体的にご説明させていただきます。
相場心理(大衆心理)を分析する方法とは?
会員さんからの質問:
ロジックで到達する水平ライン(BOでエントリーするとき)で待ち構えているFXトレーダーはどのような心理状態ですか?
・単純にレンジブレイクした大口トレーダーの利確だけでしょうか?
・含み損を抱えたトレーダーの決済ポイントですか?
僕の回答:
こちらなのですが、まず最初の下降トレンド、ここでは買い手・売り手が混じり合っています。
なのでノータッチです。
そして、レンジを作ることでレンジでは何が行われるか?と言うと、売った人の決済(買い)、そして、新規の売りと買いが発生していると考えられます。
この時、買いの人の決済は唯一可能性は低いと思われます。
なので、しっかりとしたボックスレンジ内で戦っているということは、新規の売りが入ることで売っていた人も希望通りの決済枚数(買い注文)は消費できたと考えられ、決済買い+新規買いの力が勝ちレンジを上ブレイク、
この時点で保有していると考えられるのは先ほどの下落トレンドでロングで保有してしまっていた人と、レンジ内で売りと買いで保有していた人です。
まず、以前からロングで持っていた人ですが、方向性が一時は怪しくなってしまい下でレンジを組みました。
なので精神的にもその間相当なフラストレーションが溜まります。
頼むから上に抜けてくれ、と願っていたところ上に抜けたわけです。
まず考えられるのはそのフラストレーションからの解放です。
そのため、だいたい建値付近に戻ってきたところで決済を行うケースが多いです。
ただし、エントリーしたところは人それぞれですし、ぴったりで決済するひともいればある程度含み損が無くなったところでまだ少し含み損だが逃げる人、戻ってきたので少し欲を出してプラスに転じてから決済する人、など様々な決済タイミングが考えられます。
なので、「上昇のどこか」で撤退決済は入るだろう、という目線が一つ。そして、純粋にレンジでポジションを持った人の中のショートの人は特に考えません。
なぜなら、もちろん一定数の損切りは入るものの、ほとんどの人はそのまま保有するからです。
このあたりはプロスペクト理論と言って、人間の欲の話になります。
なので残るは新規の買いの人ですが、これもプロスペクト理論で、人間は利益はより安全に早く確定させたいと考えます。
そのため、利益が出たら「どこで利確しようか」という目線で相場を見ます。
利益が出ている時に、「ここからどこまで下がったら損切りしよう」と逆に損切りの心配をする人は少ないですよね?
その、どこで利確しよう、という目安となるのが「〇〇だと僕は考えます」。(ここは会員様用の内容なので隠させていただきます。笑)
より分かりやすく、目標にしやすい、そして分かりやすいからこそ多くの人がそこで利益を確定させたくなる、こういった心理が考えられます。
ここからは、あとはどこが効きやすいか?というのを検証した結果、レンジブレイク時の波が利確意識されている可能性がたかそうだ、という結論に至ったのでそこを目標にしています。
投資に関わらず人間の心理のようなものになります。
例えば投資の場合は含み損を持っていると、いつかは戻ってきてくれるはず…
仮にここで損切りをしてそのあとにプラマイゼロぐらいまで戻ってしまったら嫌だ!
と思って、なかなか損を切れない状態です。
一方で利益が出ている間は、「どこで利確しよう」と常に利確ポイントを探してしまいます。
これは、早く利確してしまわないと一度含みで得た利益がゼロになってしまうかもしれない!
という焦りから生まれます。
このように、
・損は切ったあとに戻るのが惜しい、いつかは戻ると信じてなかなか確定させられない。
・利益は早く切らないと逆行してしまうのが怖いのでどこかで早く確定させたい。
以上がグループでのやり取りになるのですが、もう少し詳しく解説もさせていただきます。
前提として、全部の心理を読み切ることは無理なので、「わかりやすいところ」を見つけれれば、という感じです。
バイナリー取引で相場心理(大衆心理)の活用法とは?
みなさんの頭に置いておいて欲しいのがトレードには、
- 統計学トレード
- 心理トレード
の2種類のトレードスタイルがあるだろうということです。
冒頭でも触れましたが、統計学トレードというのは、決まった形での今までの勝率から同じ形が来たら、その勝率に収束するだろうという見方で、これが値幅とかサイクルとかをそのままロジックにする場合なのですが、
これは心理トレードとは全く別物だと思っています。
(もちろん互いの要素を混ぜあって心理トレードにより確率的に期待値が高そうな要素のポイントを合わせる、といったこともあります。
一番いいのがそういった「複合型トレードスタイル」ですね!)
統計トレードはあくまで数字的なものなので負けることもあることを考えると、資金は常に一定にしないといけません。
で、本題に入ると、狙うべきポイントは「決済ポイント」かなと思っています。
エントリーの箇所って、トレーダー各々でバイナリー的にピンポイントでかぶってくることはあまりないかと思います。
例えば下の画像はAUDJPYの1時間足なんですが、サポートラインを一度ブレイクして騙しで戻ってきてMA21に当たったところで大きな上ヒゲをつけて押し戻されました。
FXではこのポイントで「戻し売り」が行われている可能性が高いと予想できます。
ただ、そこでは入らず次のコマ陽線をその次の大陰線が包んだことでそれを見て戻し売りを入れる人もいるかもしれません。
これは正直わかりません。
ただわかるのは「この辺で」戻し売り注文がいっぱい入っているのでは?ということです。
現にそこからすぐ上に行こうとしても叩かれています。
そして、ここで上に行くということは、ブレイクが騙しと見てロングを保有している人がたくさんいるとも予想できます。
→ただ、これは下手くそなトレードです。
ここで、
・売り注文を入れた人はどこで利確したくなる?
・売り注文を入れた人はどこで損切りしたくなる?
・買い注文を入れた人はどこで利確したくなる?
・買い注文を入れた人はどこで損切りしたくなる?
の4つを考えるべきかと思います。
なぜなら、エントリーポイントはそれぞれ違えど、決済は集中するからです。
その中でも「損切り」の方がみんな同じところ=ラインをみるかな?ということです。
利益ってもちろんラインでも見ますが、ピプスとか金額とか、フィボナッチとか値幅とかいろんなもので見ると思います。
でも、一般的なトレーダーは損切りは結構ラインとか、ここまできたら切るな〜って見る人が多いはずです。
(うまいトレーダーはレシオというのを考えてちゃんと比率で損切るのでこれは読めません)
なので、どこでポジションを取ろうが結局みんなが切りたがるところを見つけるのが最善策かなと思っています。
結論的に言うと、心理トレードを考える際は(あまり)サイクルとか値幅を重視しなくてもいいかな〜と。
それを見てしまうと、心理分析の趣旨からずれちゃうんですよね。
ただ、フィボナッチは見てるトレーダーも多そうなので多少は当ててみてもいいかなとは思います。
シンプルに反発したところはなぜ反発した=嫌がられた=逃げられたのか?ラインは引けるがブレイクしたところ(できれば大きくズドンと)はなぜブレイクしたのか?=損切りが入る場所ではなかったか?
とかを見るのがまずはいいのではないでしょうか(^ ^)
これはあくまでも分析の一例。心理トレードに正解はありません。
貴方も是非自分なりの分析をあれこれとしてみて相場を観察してみていただければと思います!
まとめ
今回の記事の内容を要約すると
・トレードには「統計学トレード」と「心理トレード」の2種類がある。
・「心理トレード」においては相場心理(大衆心理)を読んでいく必要がある。
・相場心理(大衆心理)を読む際は、エントリーポイントではなく「損切ポイント」を意識する。
となります。この点はしっかりと覚えておきましょう!
ただ漠然とトレードを繰り返していては、いつまで経っても勝率は上がっていきません。
負けた時にはなぜ負けたのか?勝ったときにはなぜ勝ったのか?常に理由を考えて分析していきましょう。
少し面倒に感じるかもしれませんが、自分自身のエントリーポイントのフィードバックを毎回行う様にしておくと成長速度は飛躍的にアップします!
それでは、今週も「相場心理」「大衆心理」を意識してトレードを頑張りましょう(^ ^)